友愛労働歴史館は先達者のメッセージを読み取り、再発信します!

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ニュース

メールレポート「友愛労働歴史館たより」第123号を発信しました、9月7日!

  友愛労働歴史館が情報提供のためインターネット上で発信しているメールレポート「友愛労働歴史館たより」の第123号(2017.09.07)を本日、メールアドレス登録者へ発信いたしました。主な内容は以下の通りです。なお、メールレポート「友愛労働歴史館たより」の受信を希望される方は、友愛労働歴史館までEメールで申し込んでください。 

 友愛労働歴史館 Eメール  yuairodorekishikan@rodokaikan.org

  「友愛労働歴史館たより」の第123号・2017.09.07

1.劇作家・故菊田一夫が民社党へ贈った詩が発見されました、9月4日!

2.100年前の1917(大正6)年9月9日、賀川豊彦が友愛会神戸連合会で講演!

3.東北学院大学公開シンポジウム「平和憲法と鈴木義男」が9月30日に開催へ!

4.連載「日本労働会館物語」第68回―労働運動家・賀川豊彦 その3―

大正6(1917)年9月9日、賀川豊彦が友愛会神戸連合会で講演!

 今年は賀川豊彦が友愛会に参加してから100年、これを記念し友愛労働歴史館は企画展「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017.7.612.22)を開催しています。

 賀川が友愛会に参加する切っ掛けは、彼が友愛会神戸連合会に招かれて講演を行ったことです。この事情について故隅谷三喜男(東大教授)はその著『賀川豊彦』で、「191799日夜、友愛会神戸連合会の特別公演会が、キリスト教青年会館で聴衆800名を集めて開かれた。友愛会会長鈴木文治が「米鉄禁輸事情」について講演したほか、神戸連合会主務の高山豊三や大阪連合会主務の松岡駒吉などが話をしたが、その演説者のひとりに賀川豊彦がいた。かれは「鉄と筋肉」と題して演説した。・・・これを契機に、賀川は友愛会と関係を生じ、同年10月には神戸連合会の評議員に推された。」と記述しています。

 労働運動家・賀川豊彦の誕生であり、彼はその後、5年間に亘り、神戸を拠点に関西労働運動を主導することになります。彼の労働運動理論は今日、「賀川イズム」として伝えられています。

友愛労働歴史館は今夏、通常通り開館(平日10:00~17:00)します!

 友愛労働歴史館は今夏、通常通り開館します。夏季休館は特にありません。それ故、友愛労働歴史館の開館、見学時間は平日の10001700となります。なお、時間外、土日・祝日などに当歴史館の見学を希望される方は、要相談となります。友愛労働歴史館までEメールでご相談ください。

 友愛労働歴史館は現在、企画展「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017.7.612.22)を開催中です。20181月からはゆかりの片山哲(元首相、社会民衆党・日本社会党・民社党など)を取り上げた企画展「片山哲の生涯」(仮題)を予定しています。

 友愛労働歴史館 Eメール  yuairodorekishikan@rodokaikan.org

賀川豊彦が日本労働運動に残したもの!

 キリスト教伝道者、社会運動家として知られる賀川豊彦は、1917(大正6)年に友愛会に参加し、労働運動家として大きな足跡を残しています。その活動期間は1921(大正10)年までの5年間でしたが、労働運動に与えた影響は大きく、「日本労働運動の母」(西尾末廣)と呼ばれました。賀川豊彦が労働運動に残したものとして、以下の点が挙げられます。

1.「賀川イズム」から「健全なる労働組合主義」へ

 賀川豊彦の労働運動理論は「賀川イズム」と呼ばれ、当時の労働運動に大きな影響を与えました。それは自由労働組合主義、漸進主義、合法主義、非暴力主義、人格中心主義、産業民主主義(賀川豊彦記念松沢資料館・杉浦秀典副館長)から成るものでした。戦前期の総同盟は「賀川イズム」の背骨(はいこつ)を継承し、「健全なる労働組合主義」を確立して、現実主義・漸進主義の労働運動を推進しました。これは戦後、「自由と民主主義、労働組合主義」として引き継がれています。

2.川崎・三菱争議の教訓と労働運動の発展

 1921(大正10)年に起きた史上空前の労働争議である神戸の川崎・三菱両造船所争議は、労働側の惨敗で終わり、指導した賀川豊彦が労働運動を去る切っ掛けとなりました。しかし、それは「表面の敗北であり、労働者が階級意識にめざめたこと、運動の真理を社会に諒解せしめ」(賀川豊彦)たのです。また、争議は多くの教訓(工場管理宣言、他)を残し、さらに解雇された労働者は新たな地で労働運動を発展させたのです。例えば川崎造船を解雇された井堀繁雄はその後、埼玉県川口を拠点に労働運動や共済活動に取り組み、戦後は衆議院議員として活躍しました。

3.労働運動・社会運動への資金援助、日本労働会館の建設支援

 賀川豊彦は『死線を超えて』などの著作による莫大な印税収入があり、資金面で労働運動や社会運動を支えました。また、1930(昭和5)年に総同盟が惟一館(旧ユニテリアン教会。買収後、日本労働会館。現在の友愛会館)を買収し、日本労働会館としたとき賀川豊彦は安部磯雄、新渡戸稲造、吉野作造らとともに日本労働会館建設後援会を作り、惟一館買収を資金面で支えたのです。                                            

友愛会創立記念労働講座「賀川豊彦と友愛会」を開催、8月1日!

 基督教伝道者・社会運動家の賀川豊彦が友愛会に参加して100年になるのを記念し、友愛労働歴史館は企画展「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017.7.6~12.22)を開催中ですが、これと連動させた友愛会創立記念労働講座「鈴木文治と友愛会」を友愛労働歴史館研修室において8月1日10:30から開催しました。

 講師は賀川豊彦記念松沢資料館の杉浦秀典氏(副館長・学芸員)、テーマ「鈴木文治と友愛会」でした。杉浦秀典氏は講演の中で、賀川豊彦と友愛会との関係、賀川豊彦が指導した神戸の川崎・三菱争議、賀川イズムなどについて、講演を行いました。

 なお、今回の労働講座はまた、友愛会創立を記念する会(高木剛会長)が毎年8月1日に開催している友愛会創立記念式典と連動したもので、労働運動講座参加者の多くは12:00からの友愛会創立記念式典に引き続き参加しました。友愛会創立記念式典では、高木剛会長が主催者代表挨拶を行い、連合の逢見直人事務局長、民社協会の川合孝典専務理事、政策研究フォーラムの谷藤悦史理事長が、それぞれ祝辞を述べました。

 

 

企画展「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017.7.6~12.22)がオープン!

2017年はキリスト教伝道者・社会運動家の賀川豊彦(1888~1960)が、友愛会(現連合)の活動に加わってから100年という節目の年に当たります。友愛労働歴史館はこれを記念し、本6日より企画展「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017.7.6~12.22)を開催いたします。

今回の企画展で幅広い社会運動に取り組んだ伝道者賀川豊彦の、労働運動家としての側面を見ていただければと思います。そして賀川豊彦が労働運動に残した①共済活動への取り組み、②「賀川イズム」から「健全なる労働組合主義」へ、③川崎・三菱争議の教訓と労働運動の発展、④労働運動への資金援助と日本労働会館の建設支援について、一考していただければと思います。

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友愛労働歴史館は7月1日(土)~5日(水)、休館いたします!

 友愛労働歴史館が開催中の企画展「内ケ崎作三郎―教育者・牧師・政治家の生涯―」(2017.01.0606.30)は、本日で終了いたします。

 なお、新しい企画展「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017.7.612.22)の準備のため、当歴史館は73日(土)~5日(水)の間、臨時休館いたします。

 当歴史館は原則、土日・祝日が休館日のため、臨時休館日と併せ71日(土)から5日(水)の5日間が休館となります。どうぞよろしくお願いいたします。

「内ヶ崎作三郎」展は6月30日(金)で閉会します!

友愛労働歴史館が開催中の企画展「内ケ崎作三郎―教育者・牧師・政治家の生涯―」(2017.01.06~06.30)は、今週一杯で終了となります。まだ、ご覧になっていない方は、ぜひ6月30日(金)までにご覧ください(開館時間10:00~17:00)。

内ヶ崎作三郎は明治44年、英国のユニテリアン神学校留学から戻り、ユニテリアン教会(現友愛会館)の牧師に就任。その内ヶ崎牧師を助けるためユニテリアン教会職員となったのが内ヶ崎の後輩・鈴木文治で、彼は翌大正元年8月1日に友愛会(現連合)を創立します。このため内ヶ崎作三郎は友愛会創立のきっかけを作った人とされ、また初期の友愛会を支えた人として知られています。

なお、「内ヶ崎作三郎」展の後は、7月6日(木)から企画展「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017.7.6~12.22)を開催いたします。

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梅澤昇平著『“革新”と国防―民社党防衛論争史―』のご紹介!

 友愛労働歴史館の研究員を務める梅澤昇平氏(民社党政審事務局長、広報局長、民社協会事務局長、尚美学園大学教授などを歴任)がこの程、『”革新”と国防―民社党防衛論争史』(定価1000円+税、桜町書院)を出版されました。
 1960(昭和35)年から1994(平成6)年まで存在した民社党は、かつての野党・革新政党の中でも突出した防衛、安全保障政策を持っていたとされます。本書はその民社党の防衛、安全保障政策を担当した梅澤昇平氏による「民社党防衛論争史」です。
 本書はインターネットでアマゾン・桜町書院から購入することができます。なお、友愛労働歴史館でも先着10名に特別価格(税・送料込みで1000円)でお分けしています。当館から購入を希望される方は、Eメールで申し込んでください。
友愛労働歴史館 Eメール    yuairodorekishikan@rodokaikan.org
『“革新“と国防―民社党防衛論争史―』梅澤昇平著img831_R

公開報告会「社会主義インターの歴史と現在」・佐瀬昌盛氏、6月23日!

友愛労働歴史館は6月23日、佐瀬昌盛氏(元防衛大学校教授)をお招きし、公開報告会を開催いたします。テーマは「社会主義インターの歴史と現在」です。

佐瀬昌盛氏はヨーロッパの国際政治、安全保障論を専門とし、防衛大学校教授・拓殖大学海外事情研究所長、政策研究フォーラム理事などを歴任されています。主な著作に『戦後ドイツ社会民主党史』(1975年・富士社会教育センター)があり、またダイヤモンド社の「現代思想」シリーズ7『社会主義の諸前提と社会民主主義の任務』(1974年刊行)では、エドゥアルト・ベルンシュタインの同名論文の他、「科学的社会主義はいかにして可能か」などを翻訳・掲載しています。

参加を希望される方は、友愛労働歴史館までEメールで申し込んでください。

日 時:2017年6月23日(金)14:00~16:00

場 所:友愛労働歴史館・研修室

報告者:佐瀬 昌盛  氏  防衛大学校名誉教授

テーマ:「社会主義インターの歴史と現在」

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