友愛労働歴史館も加盟している労働資料協(社会・労働関係資料センター連絡協議会)の第30回総会を記念し、シンポジウム「社会労働資料活用の可能性と未来」が11月26日、法政大学多摩キャンパスで開催されます。
労働資料協第30回総会記念シンポジウム「社会労働資料活用の可能性と未来」は、法政大学大原社会問題研究所と社会・労働関係資料センター連絡協議会(労働資料協)の共催です。詳細は案内チラシをご覧ください。
TEL.050-3473-5325
〒105-0014 東京都港区芝2-20-12 友愛会館8階
友愛労働歴史館が情報提供のためインターネット上で不定期で発信しているメールレポート「友愛労働歴史館たより」第99号を、10月26日に発信しました。以下に目次を掲載いたします。
なお、当館からのインターネット情報(メールレポート「友愛労働歴史館たより」、講演会や勉強会の案内、労使関係研究協会の講演会・研究会・研修会の案内など)をご希望の方は、Eメールで申し込んでください。
友愛労働歴史館Eメール yuairodorekishikan@rodokaikan.org
<メールレポート「友愛労働歴史館たより」第99号>
1.日本労働会館2015年第2回理事会を開く、10月16日!
2.友愛労働歴史館の要請で村井知至著『社会主義』が復刻!
3.全文協関連資料を求めています!
4.11月15日はクレイ・マッコーレイ牧師の没後90年!
日本で最初の社会主義理論書『社会主義』(明治32年刊行)が、桜耶書院から復刻されました。同書の著者は牧師でユニテリアン教会説教師、英語学者の村井知至(1861~1944)です。
村井知至は.明治17(1884)年、同志社英学校卒業。その後、今治教会の横井時雄の下で働いています。明治22(1889)年渡米し、アンドーヴァー神学校で学ぶ。帰国し本郷教会で勤務。その後、再渡米しアイオワ大で社会学を学んでいます。
明治30(1897)年に帰国し、日本ユニテリアン協会に加入。翌年、労働組合期成会(高野房太郎、片山潜ら)の評議員に就任しています。明治32(1899)年に安部磯雄らと社会主義研究会(後の社会民主党)を結成し、会長に就任しています。
復刻版『社会主義』(定価1000円税別。桜耶書院)の購入を希望される方は、アマゾンで申し込んでください。なお、友愛労働歴史館にも一定の在庫がありますので、お分けすることができます。Eメール yuairodorekishikan@rodokaikan.orgでご相談ください。
明治22(1889)年、米国ユニテリアン協会から派遣され、明治27(1894)年に東京・三田四国町にユニテリアン教会・惟一館(現友愛会館。社会主義研究会・友愛会の誕生の地)を建設したクレイ・マッコーレイ牧師、そのゆかりの石灯籠が東京・三田の慶応義塾大学敷地内あります。
この石灯籠は、「1905(明治38)年に作られ、三田四国町の惟一館の前に建てられたが、後、1923(大正12)年に教会がこの建物を手放すことになった時、慶応義塾が最も縁の深いところであるからとて、塾に提供された」(『慶応義塾大学部の誕生』)とされています。
現在の石灯籠は上部が失われていますが、表面には「クレイ・マッコーレイ記念灯」と刻まれています。慶応義塾とユニテリアン教会、クレイ・マッコーレイ牧師とのゆかりの深さを知ることができます。
8月29日、「鈴木文治ゆかりの地を訪ねる会」ツアーが行われました。今回の「鈴木文治ゆかりの地」ツアーは、鈴木文治生誕130年を記念し、仙台市在住の芳賀清明氏(労働運動史研究者。友愛労働歴史館研究員)が代表を務める「鈴木文治を顕彰する会」が主催したものです。
参加者は当日、9:20に仙台駅前に集合。最初に訪問したのは大正デモクラシーの旗手として知られる吉野作造の記念館(宮城県大崎市)で、大川真館長から歓迎の挨拶と簡単な説明を受け、その後、参加者は館内を自由見学しました。
この後、参加者はバスで栗原市金成に移動し、金成歴史民俗資料館の鈴木文治コーナーや鈴木文治胸像などを見学しました。また、同資料館教室で芳賀清明氏より「鈴木文治と友愛会」についてのミニ講演を受けました。
続いて見学した金成ハリストス正教会は、鈴木文治が少年時代に洗礼を受けたところで、執事長のイリヤ川股峰輝氏が教会内を案内してくれました。また、管轄長で一関ハリストス正教会司祭のマルコ小池祐幸神父が、ハリストス正教会やイコン(宗教画)などについて説明を行ってくれました(写真は説明するマルコ小池祐幸神父とイリヤ川俣峰輝執事長)。
この後、参加者は鈴木文治生家(生家の一部を移転したもので、現在も住居として使用されている)や鈴木文治生誕記念碑(元首相・片山哲氏の揮毫)を見学し、全日程を終えました。17:00頃には仙台駅に帰着し、解散しました。
歌枕で知られる宮城県多賀城にある東北歴史博物館・総合展示室は、「旧石器時代から近現代までの東北の歴史を、時代別に9つのコーナーに分けて展示」しています。
この総合展示室の「近現代」コーナーに大正デモクラシーの旗手・吉野作造と、友愛会創立者で日本労働運動の父とされる鈴木文治が展示・紹介されています。また、総同盟綱領も展示されています(写真参照)。
旧石器時代から近現代までのロングスパンの幅広い展示では、個人名で紹介される歴史上の人物はほとんどいません。しかし、東北歴史博物館では吉野作造と鈴木文治を、顔写真入りで展示・紹介しています。吉野作造が大崎市古川、鈴木文治が栗原市金成の出身ということを考えれば、地元・宮城県の歴史博物館としては一つの選択。しかし、一般的には驚きです。もしかしたら吉野作造と鈴木文治は、その知名度以上に大きな存在なのかも知れません(写真は友愛労働歴史館の間宮悠紀雄が2015年8月28日に撮影)。
「鈴木文治を顕彰する会」(代表:芳賀清明氏)が主催し、友愛労働歴史館が協力する「鈴木文治ゆかりの地」ツアーが8月29日(土)に行われます。訪問先は鈴木文治の故郷・宮城県にある吉野作造記念館、金成歴史民俗資料館、金成ハリストス正教会、鈴木文治生誕記念碑です。
鈴木文治ゆかりの場所は広域にわたり、また金成ハリストス正教会のように個人では見学が難しいところもあります。鈴木文治や日本労働運動に関心のある方は、ぜひ本ツアーにご参加ください。
また、鈴木文治に関連する講演会が9月4日(金)午後、友愛労働歴史館研修室で開催されます。テーマは「友愛会結成と総同盟会長辞任後の鈴木文治」、講師は芳賀清明氏(労働運動史研究者、日本労働ペンクラブ会員)。
「鈴木文治ゆかりの地」ツアー(8月29日仙台駅発着で9:00~17:00の予定。マイクロバスで移動)、講演会「友愛会結成と総同盟会長辞任後の鈴木文治」(9月4日14:00~16:00)に参加を希望される方は、友愛労働歴史館までEメールで申し込んでください。
友愛労働歴史館 Eメール yuairodorekishikan@rodokaikan.org
赤松常子(1897.8.11~1965.7.21)は、戦前期の労働運動で多くの労働争議に参加し、「労働運動のナイチンゲール」と慕われた婦人活動家です。
彼女は戦前の総同盟の活動家として、また社会民衆党・社会民衆婦人同盟の一員として赤松明子(社会運動家、吉野作造二女、赤松克麿夫人)や阿部静枝(歌人・評論家、阿部温知夫人)らとともに労働運動・無産婦人運動に活躍しました。
戦後期は全繊同盟(現UAゼンセン)を母体に労働運動家として、また社会党・民社党の参議院議員として、さらに世界連邦建設運動などに取り組みました。
2015年は赤松常子没後50年に当ります。これを記念し友愛労働歴史館は、企画展「赤松常子ー婦人運動・社会運動に生きた生涯」(2015.07.21~11.30)を開催いたします。
本展では第1部~第3部で赤松常子の労働運動・婦人解放運動・社会運動について紹介・解説するとともに、第4部で赤松常子の短歌やゆかりの歌人たち(与謝野鉄幹、与謝野晶子、阿部静枝、宮崎白蓮)についても紹介いたします。
友愛労働歴史館企画展「赤松常子-婦人運動・社会運動に生きた生涯-」
と き 2015年7月21日(火)~11月30日(月) ※原則、平日の10:00~17:00
ところ 友愛労働歴史館展示室(友愛会館8階)
内 容 第一部 赤松常子・その人と生涯
第二部 婦人解放運動に取り組んだ赤松常子-戦前の労働運動・婦人運動-
第三部 政治家、婦人活動家として生きた赤松常子-戦後の労働運動・社会運動-
第四部 赤松常子の短歌、ゆかりの歌人たち-与謝野鉄幹・与謝野晶子・阿部静枝・宮崎白蓮-
※土日、休祝日、時間外の見学は友愛労働歴史館までEメールでご相談ください。