友愛労働歴史館は先達者のメッセージを読み取り、再発信します!

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〒105-0014 東京都港区芝2-20-12 友愛会館8階

ニュース

「民社党を創り、育てた人々ー西尾末広らー」コーナーをオープン、12月9日!

友愛労働歴史館が開催中の企画展「同盟50年」の「社会思想家・武藤光朗」コーナーは、12月5日(金)で終了いたしました。

12月9日(火)からは「民社党を創り、育てた人々ー西尾末広らー」を取り上げ、展示・紹介いたします。内容は下記の通りです。

これは2014年が民社党解党(1994年12月9日)から20年、民社党の源流である社会民衆党(大正15年12月5日)が結党されてから88年に当ることを記念したものです。

<民社党を創り、育てた人々ー西尾末広らー>

内容 1.民社党への道

2.民社党の基本理念ーフランクフルト宣言、民社党綱領

3.西尾末広ら民社党を創り、育てた8名の委員長たち(西尾末広、西村栄一、春日一幸、佐々木良作、塚本三郎、永末英一、大内啓伍、米沢隆)

期間 2014年12月9日(火)~2015年2月28日(土)

以上

社会思想家・武藤光朗の3つのメッセージ!

「武藤光朗の3つのメッセージ」

友愛労働歴史館企画展「同盟結成から50年、その今日的意義を探る」の「同盟ゆかりの人たち」で取り上げている武藤光朗は、ヤスパース研究の泰斗として知られ、中央大学や早稲田大学で教鞭をとった社会思想家です。

展示に当たり当歴史館は、「武藤光朗の3つのメッセージ」に的を絞り、解説を行っています。その「3つのメッセージ」を紹介いたします。

1.「民主社会主義による自由の二重の反抗」を呼び掛ける

「真の人間の自由は如何に確立し得るか」を問い続けていた武藤光朗は、 1960年に民社党綱領起草委員会に参画します。1966年には民主社会主義研究会議(民社研。現在の政策研究フォーラム)の議長に就任し、民主社会主義陣営の理論的リーダーの一人として活躍を始めます。彼は1951年の社会主義インターナショナルSIの「フランクフルト宣言」に依拠しつつ、「民主社会主義による自由の二重の反抗」を提唱します。それは自由放任の資本主義経済がもたらす矛盾・非人間性(格差、不平等、雇用不安、貧困など)への反抗であり、また共産主義がもたらす非人間性(プロレタリア独裁、専制、自由と人権の抑圧、個人の徹底的な社会化など)への反抗の呼び掛けでした。

2.「インドシナ難民がもたらした自由と人権のメッセージ」を生かす

1975年のサイゴン陥落、翌76年の北ベトナムによる南ベトナムの共産化が行われると、圧政を嫌う人々はボートピープルとして国外に逃れました。その数は100万人以上に達し、救出されることなく海に沈んだ人々も数多かったとされます。難民の多くはアメリカに亡命しましたが、日本にも1万人以上の人々が逃れてきました。

武藤光朗は1981年、インドシナ難民共済委員会を組織し、日本に亡命してきた難民の支援に乗り出しました。さらに1983年、インドシナ難民共済委員会がインドシナ難民救援センターと統合してインドシナ難民連帯委員会CSIRになると、その会長として活躍します。

かねてから共産主義国家の自由と人権の抑圧を批判し続けてきた武藤光朗には、「難民の人たちがもってきた自由と人権のメッセージを生かしていきたい」との強い想いがありました。CSIRは1993年、インドシナ難民及びアジアの恵まれない人々と連帯する委員会CSIRAと改称。そして難民問題が終息に向かう中、1995年にアジア連帯委員会CSAと改称し、今日に至っています。

3.自由・平等を媒介統合する「友愛」に目を向け、「友愛民主主義」を提唱

フランス市民革命の基本理念に「自由・平等・友愛」があります。「自由」は時として放縦となり社会に格差や不平等をもたらし、「平等」は行き過ぎると不平等となって社会から自由と活力を奪います。「友愛」は、この両立し得ない自由と平等を、媒介統合する最も大切な基本理念とされます。

かつて哲学者・田辺元は、「ブルジョア的自由」と「共産主義的平等」との理念的対立を媒介統一する原理として「友愛」を考え、その政治的実践を社会民主主義に期待しました。しかし、マルクス主義の非人間性と歴史的不毛性を指摘してきた武藤光朗は、1991年のソ連・東欧共産主義システムの崩壊後、マルクス主義を連想させる社会民主主義よりも「友愛民主主義」を提唱します。「友愛民主主義」は、日本の自由で民主的な労働運動の歴史的原点である友愛会に繋がるものであり、それはキリスト教的隣人愛と仏教的慈悲心に繋がるとの武藤光朗の想いがあったのです。

以上

 

メールレポート「友愛労働歴史館たより」第87号を発信しました、11月27日!

友愛労働歴史館が情報提供のためインターネット上で発信しているメールレポート「友愛労働歴史館たより」第87号を、11月27日に発信しました。

今回の内容は下記の通りです。なお、メールレポートの受信を希望される方は、友愛労働歴史館までEメール で申し込んでください。友愛労働歴史館Eメール yuairodorekishikan@rodokaikan.org

<メールレポート「友愛労働歴史館たより」第87号 2014.11.27>

1.友愛会創立を記念する会から友愛労働歴史館へ寄付金、11月25日!

2.「政治・社会運動史研究会」をスタート、11月14日!

3.旧同盟資料、雑誌『明日』などの資料提供を受ける、11月19日・20日!

4.連載「日本労働会館物語」第51回(日本労働会館に結集した人々―武藤光朗氏―)!

以上

 

武藤光朗とブルース・スプリングスティーンに通底するもの!

友愛労働歴史館の企画展「同盟結成から50年、その今日的意義を探る」第四部「同盟ゆかりの人々」コーナーでは、現在、ヤスパースの研究者で中央大学や早稲田大学で教鞭をとった武藤光朗(1914~1998)を取り上げ、3つのメッセージを紹介しています。

武藤光朗は民主社会主義研究会議議長として1960年代に①「民主社会主義による自由の二重の反抗」を、インドシナ難民連帯委員会CSIR会長として1970年代に②「インドシナ難民がもたらす自由と人権のメッセージ生かしていく」を、そして1991年のソ連邦崩壊以後は社会思想家として③「友愛民主主義の提唱」を呼びかけ、それらは今日、武藤光朗の3つのメッセージとして記憶されてます。

ところでグローバル資本主義経済下の今日、武藤光朗が再注目されるのは、彼が一貫して資本主義経済がもたらす「非人間性」を批判し、格差・失業・貧困・不平等・人間的隷属に反抗(改革、修正)するよう呼び掛けたことによります。

武藤光朗はその呼びかけに当たり、ジョン・レノンの「レヴォリューション(革命)」や村上春樹の『ノルウェイの森』、尾崎豊の「17歳の地図」などに言及しつつ、個人の尊厳、自由な魂について論じました。武藤は彼らの歌や小説の中に、「真に孤独を感じる者だけが深く愛し、交わることができる」という実存哲学的主題を見出し、彼らを通して資本主義経済がもたらす非人間性を分かりやすく批判したのです。

また武藤光朗は、アメリカのロック歌手で「人種差別や労働問題をテーマにした抵抗歌」を歌い、「怒りと行動の表現者」(音楽評論家・渋谷陽一)とされるブルース・スプリングスティーン」に共感し、彼が歌う「ファクトリー(工場)」の中に「疎外された労働」で生きる工場労働者の悲しみと苦しみを聞きとりました。

「ファクトリー」 ブルース・スプリングスティーン

「一日が終わり 工場のサイレンがうなる 人々は目の中に死を持って 門を出てくる 必ず今夜誰かが 痛いめにあうはずだ 働くだけの 働くだけの 働くだけの人生だ 働くだけの 働くだけの 働くだけの人生だ 」

以上

 

「友愛労働歴史館たより」第86号を発信しました、11月3日!

友愛労働歴史館が情報提供のためインターネット上で発信しているメールレポート「友愛労働歴史館たより」第86号を、11月3日に発信しました。

今回の内容は、下記の通りです。メールレポートの受信を希望される方は、友愛労働歴史館までEメールで申し込んでください。Eメール   yuairodorekishikan@rodokaikan.org

<メールレポート「友愛労働歴史館たより」第86号の目次>

1.企画展「同盟結成50年」に「武藤光朗」コーナーをオープン、10月28日!

2.芳賀清明氏が論文「友愛会機関誌に見る新渡戸稲造」を発表、9月10日!

3.土曜ワイド劇場「監察官・羽生宗一」に友愛労働歴史館が登場、11月1日!

4.武藤光朗氏の資料(著書、写真、その他)を求めています!

以上

 

「武藤光朗」コーナーをオープン、10月28日!

友愛労働歴史館は10月28日、「武藤光朗」コーナー(2014.10.28~12.05)をオープンいたしました。これは現在、開催中の企画展「同盟結成から50年、その今日的意義を探る」の中の「同盟ゆかりの人々」コーナーでの展示で、第1回「阿部静枝」コーナー(2014.9.8~10.24)に続く2回目です。

武藤光朗(1914~1998年)氏は、民社研(現政策研究フォーラム)議長やインドシナ難民連帯委員会(現アジア連帯委員会CSA)会長などを歴任した社会思想家で、ヤスパース研究の泰斗とされています。
今年は武藤光朗氏生誕100年に当り、これを記念しての「武藤光朗」コーナーの開設です。今回は特に武藤光朗氏の3つのメッセージを紹介しています。

<社会思想家・武藤光朗のメッセージ>

①「民主社会主義による自由の二重の反抗」

②「インドシナ難民がもたらす自由と人権のメッセージを生かす」

③「自由と平等を統合する友愛に目を向け、友愛民主主義を提唱」

以上

 

企画展「同盟50年」の「阿部静枝コーナー」が10月24日で終了します!

友愛労働歴史館が現在、開催中の企画展「同盟50年」・「第四部 ゆかりの人々」の「阿部静枝」コーナーは、10月24日(金)に終了いたします。

歌人・評論家・社会運動家として知られる阿部静枝(全文協副会長、日婦の会副会長など)に関心のある方は、10月24日までにご来館、ご見学をお願いいたします。

<阿部静枝の掛軸の歌>

「栗駒山望みてわれは育ちたり わが胸の白はこの峰の雪」 阿部静枝

 

武藤光朗氏(社会思想家)の資料を求めています!

友愛労働歴史館は現在、企画展「同盟結成から50年、その今日的意義を探る」(2014.09.08~2015.02.28)を開催中ですが、その中に「同盟ゆかりの人」コーナーがあり、10月24日(金)までの間は阿部静枝氏(歌人・評論家・社会運動家)を取り上げ、展示・紹介を行っています。

10月28日(火)からは社会思想家の武藤光朗氏(1914~1998年。ヤスパース研究者、経済哲学者、元中央大学教授など)を取り上げ、12月5日(金)までの間、展示・紹介を行います。このため友愛労働歴史館は、武藤光朗氏の著書、手紙、写真などの資料を求めています。

武藤光朗氏は同盟系労働組合との深い関係がある一方、民主社会主義研究会議(現政策研究フォーラム)議長やインドシナ難民共済委員会(現アジア連帯委員会CSA)会長などを歴任し、多彩な社会運動に取り組んできた方です。故武藤光朗の資料をお持ちの方は、友愛労働歴史館までご一報いただければと思います。

友愛労働歴史館  〒105-0014 東京都港区芝2-20-12  友愛会館8階 一般財団法人・日本労働会館内 ℡050-3473-5325、Fax03-3451-1710 Eメール   yuairodorekishikan@rodokaikan.org

 

メールレポート「友愛労働歴史館たより」第85号を発信しました、9月14日!

友愛労働歴史館は9月14日、情報提供のためインターネット上で不定期に発信しているメールレポート「友愛労働歴史館たより」第85号(2014.09.14付け)を発信しました。

内容は下記のとおりです。メールレポートの閲覧・配信を希望される方は、友愛労働歴史館までEメールで申し込んでください。

1.学習会「歌人・社会運動家として生きた阿部静枝」を開催、9月10日!

2.テレビドラマ「警視庁捜査一課9係」に友愛労働歴史館が登場、9月10日!

3.連載「日本労働会館物語」第50回(日本労働会館に結集した人々ー阿部静枝その2ー)!

以上

 

学習会「歌人・社会運動家として生きた阿部静枝」を開催、9月10日!

友愛労働歴史館は9月10日(水)13:30から学習会「歌人・社会運動家として生きた阿部静枝」を開催しました。講師は歌人で阿部静枝(1899.02.28~1974.08.31)を研究し、『歌人・阿部静枝とその精神性』『林うた歌集-さいはひ』を出版されている菅原千代氏(宮城県在住)です。

この学習会は企画展「同盟結成から50年、その今日的意義を探る」に連動したもので、企画展の「第4部 同盟ゆかりの人々」コーナーで紹介中の阿部静枝を取り上げ、理解を深めるものでした。

学習会にはかつて阿部静枝も所属していた短歌結社ポトナムの関係者6名を含む、16名が参加。最初にスライドで阿部静枝の生涯やその活動について理解を深め、その後、報告者の菅原千代氏が1時間余に亙ってレジュメや参考資料に基づき、報告・解説を行いました。その後、質疑・意見交換を行い、15:30頃に閉会しました。

以上