友愛会系労働運動の歴史資料館として2012年8月に新装オープンした友愛労働歴史館は、「先達者のメッセージを読み解き、再発信する」ことをスローガンに①展示会・講演会の活動、②資料の収集・管理、調査・研究の活動、③情報発信・PRの活動などに取り組んできました。しかし、2021年は新型コロナウイルスにより大きな制約を受け、2020年12月26日から2021年1月11日まで休館を余儀なくされました。その後も2月7日までの休館延長があり、ようやく同8日に再開することができました。
特別企画展として2020年12月から開催中だった富士社会教育センター企画展「労働運動と教育運動」は、2月8日の再開後、同28日まで開催。その後、3月8日から友愛労働歴史館企画展「鬣(たてがみ)を持つ男・西尾末廣―労働運動・政治運動に生きた生涯―」(2021.3.8~7.5)をスタートしました。この間、ユニテリアン教会・惟一館ゆかりの福澤諭吉生誕120年を記念し、特別企画展示「福澤諭吉とユニテリアン教会」(2021.2.1~2.28)も開催しています。企画展「西尾末廣」が終了した7月6日以降、当歴史館は臨時休館し、リニューアル工事に入って書庫と展示室の縮小・移転を行い、書庫横には資料閲覧室兼ミニ会議室を設けました。9月14日にリニューアルオープンした後は、常設展「日本労働運動の100年余」による展示会活動、各種資料の閲覧、問い合わせなどに対応してきました。
なお、友愛会創立100周年を記念し、2012年に制作した記念切手は、現在も1枚1000円(80円切手10枚、写真参照)で販売中です。
常設展「日本労働運動の100年余」の開催
友愛労働歴史館は2012年の新装オープン時、開館記念特別展「友愛会から連合へー日本労働運動の100年」(写真参照)を開催。その後、年2回の企画展と常設展を開いてきました。常設展「日本労働運動の100年余―友愛会・総同盟を中心とするー」(2013.03.18~)は、オープン以来の同一テーマ(友愛会から連合までの民主的労働運動の100年余を顕彰する)で開催し、適宜、展示・解説内容の手直しを行ってきました。
企画展の開催(一覧)
企画展は友愛会ゆかりの人々や団体を取り上げ、時期にあった開催を心がけてきました。例えば渋沢栄一を取り上げたのは、渋沢が副会長を務めた協調会の結成から100年後の2019年で、企画展「協調会結成100年―渋沢栄一と鈴木文治・友愛会―」を開催しました。
①「鈴木文治・友愛会と吉野作造」(2013年)
②「UAゼンセン中央教育センター 友愛記念館に観る民主的労働運動の歴史」(2013~2014年)
③「コンドルと惟一館、山口文象と青雲荘」(2014年)
④「同盟結成から50年、その今日的意義を探る」(2014~2015年)
⑤「日本野球の父、日本社会主義運動の父 安部磯雄」(2015年)
⑥「赤松常子―婦人運動・社会運動に生きた生涯―」(2015年)
⑦「全文協結成から60年、その今日的意義を探る」(2015~2016年)
⑧「総同盟結成から70年―いま労働組合主義について考える―」(2016年)
⑨「内ケ崎作三郎―教育者・牧師・政治家の生涯―」(2017年)
⑩「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017年)
⑪「戦後民主化のリーダー 片山哲」(2018年)
⑫「松岡駒吉―ひとすじに労働者の利益を守った男―」(2018年)
⑬「民社党結党60年―勤労国民政党の旗を掲げて―」(2019年)
⑭「協調会結成100年―渋沢栄一と鈴木文治・友愛会―」(2019年、写真参照)
⑮「日本のメーデー100年―自由と団結の旗のもと―」(2020年)、
⑯「総同盟・産別会議から新産別・総評へ―1946~1950年の労働運動―」(2020年)
⑰「労働運動と教育運動―富士社会教育センター企画展―」(2020~2021年)
⑱「福澤諭吉とユニテリアン教会」(2021年、特別企画展示)
⑲「鬣(たてがみ)を持つ男・西尾末廣―労働運動・政治運動に生きた生涯―」(2021年)
コメントを残す