友愛労働歴史館は現在、企画展「総同盟結成から70年―いま労働組合主義について考える―」(2016.06.06~2016.12.22)を開催中ですが、そこで取り上げている齋藤健一(戦前の総同盟の活動家。明治32年4月29日~昭和11年1月24日)について紹介いたします。
齋藤健一は戦前の総同盟関東同盟会の主事を務めた活動家で、松岡駒吉(総同盟会長、関東同盟会会長、全繊同盟会長)の右腕とされた人物です。昭和11年に亡くなり、今年は没後80年となります。彼の弟は戦後、全繊同盟の初代書記長を務めた斉藤勇です。
今日、齋藤健一を知る人は少ないですが、一部の人からは戦前の総同盟を代表する論客・理論家として注目されていました。齋藤は大正末・昭和初期、総同盟機関誌『労働』に労働組合・労働運動に関する多くの論文・評論を発表しています。
特に彼は労働組合の経済行動(雇用条件の維持改善運動)と政治行動(資本主義制度の改革運動)の峻別を訴え、共産党の支配・介入を受け、経済行動と政治行動を混同している一部の労働組合を厳しく批判しています。
企画展「総同盟結成から70年」では、4枚のスライドで齋藤健一について紹介しています。どうぞ友愛労働歴史館にご来館いただき、ご見学いただければ幸いです。
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