まもなくイギリス出身のシンガーソングライター・ギタリストで、ビートルズのジョン・レノン(1940~1980年)が殺害されてから40年となります。ジョン・レノンで思い出すのは、社会思想家・武藤光朗(1914~1998)のことです。
武藤光朗はヤスパースの研究者で、中央大学や早稲田大学で教鞭をとった学者・社会思想家。民主社会主義研究会議(現政策研究フォーラム)議長やインドシナ難民連帯委員会CSIR(現アジア連帯委員会CSA)会長などを務めています。友愛労働歴史館も武藤光朗の『社会主義と実存哲学』、『経済哲学』Ⅰ~Ⅲ、『例外者の社会思想』などを保管し、一般公開しています。
武藤は著書や講演でしばしばジョン・レノンの「レボリューション(革命)」を取り上げ、自由放任の資本主義経済がもたらす非人間性を批判し、格差・貧困・不平等・隷属への反抗を呼び掛けました。
その武藤光朗の蔵書約900冊が現在、鎌倉女子大学図書館に「武藤光朗文庫」として保管されています。「武藤光朗文庫」について解説した「図書館『武藤光朗文庫』の開設」を掲載いたします(文責:友愛労働歴史館・間宮悠紀雄)。