友愛労働歴史館は現在、企画展「戦後民主化のリーダー 片山哲」(2018.1.5~6.29)を開催していますが、今月一杯(6月29日)で閉会いたします。
今から73年前の1945(昭和22)年9月、日本は戦争に敗れ、連合国軍最高司令部GHQの下で民主化が行われました。そして新憲法下、最初の総選挙が1947年4月に行われ、日本社会党(片山哲委員長、西尾末廣書記長)が第一党となり、片山内閣が誕生します。片山内閣を率いたのがクリスチャン、弁護士、政治家の片山哲(1887.07.28~1978.05.30)です。
企画展「戦後民主化のリーダー 片山哲」では片山哲と片山内閣に光を当て、その紹介を行っています。第1部では片山哲の90年の生涯を、写真や解説パネルで紹介しています。クリスチャン、弁護士、政治家として生きた片山哲は、人々の人権擁護と社会正義の実現をめざし、また平和と民主主義のために生涯を捧げました。一方で彼は唐の詩人・白楽天に傾倒し、文人宰相と呼ばれました。
第2部では片山内閣の誕生と崩壊について、解説パネルなどで紹介しています。1947年に成立した片山連立内閣は、結果として短命に終わり、今日までその評価は必ずしも高くありません。しかし、片山内閣は積極的に民主化政策を進め、片山哲は「戦後民主化のリーダー」と呼ばれました。
第3部では片山内閣を支えた人々を紹介しています。鈴木義男司法大臣、森戸辰男文部大臣、水谷長三郎商工大臣、米窪満亮労働大臣、波多野鼎農林大臣、西尾末廣内閣官房長官らがおり、また総同盟の松岡駒吉は衆議院議長として片山内閣を支えました。彼らを写真や解説パネルで紹介しています。
まもなく閉会する「戦後民主化のリーダー 片山哲」展で、戦後日本の民主化をリードした片山哲を見つめ、片山内閣とそれを支えた人々について一考していただければと思います。
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