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鈴木文治が内外社会問題調査所を設立し、『内外社会問題調査資料』を刊行、1930(昭和5)年8月!

鈴木文治が内外社会問題調査所を設立し、『内外社会問題調査資料』を刊行、1930(昭和5)年8月!

友愛会創立者・鈴木文治は90年前の1930(昭和5)年2月、衆議院選挙に大阪4区から社会民衆党公認候補として出馬し落選。その後、第14回国際労働会議の日本代表として渡欧し、ILOの会期中副議長を務め、8月に帰国している。

帰国直後、鈴木は内外社会問題調査所(協調会館内)を設立し、『内外社会問題調査資料』(発行編集兼印刷人亀井貫一郎)を刊行する。印刷所は和田操(クリスチャン、社会民衆党員、東京市議会議員、安部磯雄や片山哲に師事。民社党衆議院議員・和田一仁の父)の和田印刷所。

内外社会問題調査所は「創立趣旨」で、「資本と労働との関係を中心として発生する種々の社会問題を主とし、産業、経済、政治その他の各方面に亘って、世界各国の状勢を、最新の材料に基いて調査研究すると共に、その調査資料を普く迅速に同好の氏に頒布することにより、我が国の国際的地位を正確に認識するの一助たらしめたい」と記している。

また「目的」で、「本所は内外社会問題の調査をなし、次の諸項の如き事業を行う」として、「1.内外の社会問題並に社会運動の調査研究、2.我国の社会問題並に社会運動の海外紹介、3.内外の政治経済社会其他時事問題の批判紹介、4.調査資料の発行並にパンフレットの刊行」を挙げている。

『内外社会問題調査資料』第1号は1930(昭和5)年8月に非売品として刊行され、1944(昭和19)年4月の第603号まで刊行されている。鈴木文治が関係するこの種の出版物が、戦時下の1944(昭和19)年4月まで刊行されていることに驚く。

『内外社会問題調査資料』は1999年に㈱皓星社から復刻されている。

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