友愛労働歴史館は先達者のメッセージを読み取り、再発信します!

TEL.050-3473-5325

〒105-0014 東京都港区芝2-20-12 友愛会館8階

ニュース

友愛労働歴史館とホテル三田会館は6月1日(月)から再開いたします!

友愛労働歴史館新型コロナウイルスへの対応のため3月30日(月)から臨時休館を実施してきました。しかし、政府の「緊急事態宣言」等が解除されたことを受け、6月1日(月)より展示室の見学や資料の閲覧などを再開いたします。どうぞご利用をお願いいたします(ホテル三田会館も6月1日から営業再開いたします)。

現在は企画展「日本のメーデー100年―自由と団結の旗のもと―」(2020.1.6~6.30)と、常設展「日本労働運動の100年余―友愛会・総同盟(戦前)を中心とする」を開催しています。

なお、ご来館に当たり以下の感染防止対策等にご協力をお願いたします。ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞご理解・ご協力をお願いいたします。

〇体温測定へのご協力!

非接触式体温計を準備中です。37.5℃以上の発熱がある方、咳、くしゃみ、鼻水、咽頭痛などの症状がある方はご遠慮ください。

〇来館時、手指の消毒へのご協力!

当歴史館展示室入口に消毒液を用意しています。

〇入館時・見学時のマスクの着用!

マスクのご用意のない方は、当館が用意したものをご利用いただきます。

『鈴木文治のいる風景』の著者で友愛労働歴史館研究員の芳賀清明さんが逝去、5月18日!

友愛労働歴史館の研究員で、友愛会創立者鈴木文治の生涯を描いた『鈴木文治のいる風景―日本労働運動の源流をつくった男―』(無明舎出版)の著者、芳賀清明さん(仙台市在住)が去る5月18日に逝去されました。享年73歳。心よりご冥福をお祈りいたします。

芳賀清明さんは高校の日本史の授業で、郷里の先輩鈴木文治が友愛会を創立し、日本の労働運動・社会運動に挺身したことに共感。自らも労働運動を志し、キリスト教系大学を卒業した後、企業で長年労働組合運動(ユアテックユニオン、電力総連)に従事しました。

芳賀さんは在職中から鈴木文治の足跡を追って国内外の「ゆかりの場所」を訪れ、2010年に『鈴木文治のいる風景』を出版。また、2011年と2015年に「鈴木文治のゆかりの地を訪ねるツアー」を企画・主宰し、金成ハリストス正教会・金成歴史民俗資料館・鈴木文治生誕記念碑・吉野作造記念館などを案内しています。

また、芳賀清明さんは余り知られていない新渡戸稲造と鈴木文治・友愛会の関係に注目し、新渡戸稲造研究誌『新渡戸稲造の世界』第23号(2014年、一般財団法人新渡戸基金)に論文「友愛会=総同盟の機関紙・誌に見る新渡戸稲造」を、第24号(2015年)に論文「新渡戸稲造と友愛会=総同盟に連なる人びと」を発表しています。

新渡戸稲造、1920年に国際連盟役員に就任、1930年の日本労働会館建設を支援!

今から120年前の1900(明治33)年に『武士道』(英文)を出版し、100年前の1920(大正9)年に国際連盟書記局社会部長(のちに事務局次長)に就任した新渡戸稲造(1862.9.1~1933.10.15)は、友愛会系労働組合のゆかりの人としても知られています。

新渡戸稲造について「ウイキペディア」は、「新渡戸 稲造(にとべ いなぞう、1862年9月1日(文久2年8月8日) – 1933年(昭和8年)10月15日)は、日本の教育者・思想家。農業経済学・農学の研究も行っていた。 国際連盟事務次長も務め、著書『武士道』は、流麗な英文で書かれ、長年読み続けられている。日本銀行券の五千円券の肖像としても知られる。東京女子大学初代学長。東京女子経済専門学校(東京文化短期大学・現:新渡戸文化短期大学)初代校長。」と紹介しています。

新渡戸稲造は大正時代から友愛会機関紙にしばしば評論を投稿し、また総同盟(友愛会が改称)が1930(昭和5)年にユニテリアン教会・惟一館を買収して日本労働会館(現在の友愛会館)としたとき、その建設を支援した日本労働会館建設後援会の一員でした。この建設後援会には新渡戸稲造の他、安部磯雄・賀川豊彦・鈴木文治・吉野作造が名前を連ねていました。

友愛労働歴史館は展示室に新渡戸稲造の肖像画を常設展示し、今も感謝と尊敬の念を捧げています。

友愛労働歴史館は新型コロナウイルスに対応するため当面の間、臨時休館を継続します!

新型コロナウイルス対応に伴う政府の「緊急事態宣言」や東京都の動向に鑑み、友愛労働歴史館(東京・芝、友愛会館8階)は3月30日(月)から5月6日(水)の間、臨時休館を実施いたしました。

その後、緊急事態宣言が5月31日(日)まで延長されたことや、都内の資料館・歴史館などが臨時休館を続けていることに留意し、当歴史館も当面の間、臨時休館を継続することになりました。

再開日は宣言期間見直しの動きや資料館・歴史館の動向もみながら検討し、当館HPなどでお知らせいたします。

なお、臨時休館中も資料の閲覧、研究などに関するお問い合わせには、Eメールで対応いたします。皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

第91回メーデー中央大会が中止、連合HPで神津里季生実行委員長メッセージやメーデー宣言を配信中!

日本で最初のメーデーが東京・上野公園で開催されてから100年。記念すべき今年の第91回メーデー中央大会(5月29日・代々木公園)でしたが、新型コロナウイルスにより中止となりました。代わりに連合HPでインターネットを利用したメッセージ配信(2020.4.30~5.30)が行われています。

連合HPには「4月30日(木)8:00から5月30日(土)まで、当日の模様などをまとめた動画「第91回メーデー中央大会(総集編)」を公開いたします。内容は神津里季生・中央実行委員長メッセージ(要約)、メーデー宣言、がんばろう三唱、メーデー100年の歴史などです。日本のメーデー100年となる今年2020年の第91回メーデー中央大会。これまで連合に集う仲間、そして連携をする組織のみなさんとともに祝ってきたこのメーデーを、すべての働く仲間、すべての方々にメッセージを送る場として位置付けました。是非ご視聴ください。」と掲載されています。

ぜひ連合HP(連合で検索してください)にアクセスし、ご視聴ください。なお、掲載のメーデー写真は友愛労働歴史館が新装オープンした2012年の第83回メーデー中央大会のものです。

新型コロナから社会生活を守り抜くために奮闘されている皆様に感謝します!

友愛労働歴史館は3月30日(月)から5月6日(水)の間、臨時休館しています。新型コロナウイルス対策のためで、館員は当館運営母体である一般財団法人・日本労働会館から毎日の検温と行動を記録するようを求められています(下記に記録表5月分)。

ホテル三田会館(運営母体は日本労働会館)も臨時休館(4月10日~5月10日)し、当歴史館が入居する友愛会館(旧ユニテリアン教会・惟一館)にもほぼ人気はありません。毎年、4月中下旬に行われている友愛会館屋上の「つつじを楽しむ会」(写真は2016年)も今年は中止となりました。

新型コロナに対応するため政府は4月7日(火)に「緊急事態宣言」(東京、大阪など)を発出し、16日(木)には「宣言」を全国に拡大。外出や出勤の自粛、飲食業などへの休業や営業時間短縮の要請が成され、企業・産業活動は困難な状況に陥っています。4月22日現在の日本の感染者は11512名、亡くなった人は281名を数え、世界では感染者257万人・死者18万人に達しています。

このような中、最前線で新型コロナと闘われている医療関係者の皆様に深く敬意を表します。また、社会生活を守るために奮闘されている小売・流通業や行政関係者など多くの皆様に心より感謝いたします。

ホテル三田会館が4月10日(金)~5月10日(日)の間、営業休止に!

友愛労働歴史館を運営する一般財団法人・日本労働会館(宮本礼一理事長)は、東京・芝の地でビジネスホテル三田会館(友愛会館2階~7階)を経営しています。

ホテル三田会館はシングルルームを中心に108室を有し、①交通至便(都営地下鉄三田線芝公園駅、JA田町駅)、②お手頃な宿泊料(三田会館HP参照)、③綺麗で広い室内(ビジネスホテルとしては)と充実設備、④全室Wi-Fi完備で無料インターネット、⑤会議室利用の便利さ(友愛会館会議室の利用や友愛労働歴史館研修室の優先予約)で、労働組合関係者や一般ビジネスマンに広く利用されてきました。

その三田会館が新型コロナウイルスのため明日4月10日(金)から5月10日(日)までの間、営業休止になります。宿泊を予定されていた皆様にはご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

なお、友愛労働歴史館(友愛会館8階)は既にご案内の通り3月30日(月)から5月6日(水)までの間、休館となっています。ご理解をよろしくお願いいたします。

『昭和後期女性文学論』の論文「阿部静枝の戦後」(内野光子著)を読む!

この程、翰林書房から『昭和後期女性文学論』(新・フェミニズム批評の会)が出版されました。同書には友愛労働歴史館ゆかりの阿部静枝を取り上げた論文「阿部静枝の戦後―歌集『霜の道』と評論活動をめぐって」(内野光子著)が掲載されています。著者の内野光子氏は阿部静枝のお弟子さんで、歌人・評論家。

阿部静枝(写真)は歌人(ポトナム同人)、評論家であると同時に社会運動家で、民社党やその前身である社会民衆党(大正15年に安部磯雄や片山哲らが結党)を代表する戦前・戦後の婦人運動家。同志に赤松常子(労働運動家、参議院議員)や赤松明子(吉野作造二女)らがいました。

友愛労働歴史館は2014年に開催した企画展「同盟結成から50年、その今日的意義を探る」(2014.9.8~2015.2.28)の中で阿部静枝を取り上げ、紹介しています。その折の解説スライド「阿部静枝―歌人・評論家・社会運動家」をPDFデータで送付いたしますので、希望者は友愛労働歴史館までご連絡ください。

友愛労働歴史館は3月30日(月)から5月6日(水)まで臨時休館いたします!

新型コロナウイルスによる感染拡大の恐れがあり、東京都は25日に「感染爆発の重大局面」として「週末の不要不急の外出自粛」を呼び掛けています。また、都民に向けて「平日はできるだけ仕事を自宅で行い、夜間の外出も控えて欲しい」と呼び掛けています。

友愛労働歴史館はこのような状況に鑑み3月30日(月)から5月6日(水)まで臨時休館(展示室を閉鎖、事務作業は継続)することになりました。どうぞよろしくお願いいたします。なお、新たな動きがありましたらHPでご報告いたします。また、メールでの問い合わせ、資料の閲覧などには可能な限り対応いたしますので、メールでご相談ください。

友愛会誕生の地、ユニテリアン教会・惟一館建設から126年(明治27年3月25日)!

社会主義研究会(後の社会民主党)と友愛会(現在の連合)の誕生により日本社会主義運動と日本労働運動の発祥の地とされるユニテリアン教会・惟一館(現在の友愛会館。東京・芝)は、明治27(1894)年3月25日に献堂式(開館式)を迎えています(写真参照)。献堂式では横井時雄、久米邦武、福澤諭吉らが祝辞を述べています。

ユニテリアン教会のクレイ・マッコーレイ牧師は、報告書「惟一館献堂式全体報告・惟一館建設に当たって」の冒頭で、「このパンフレットは、日本におけるユニテリアンの本部、惟一館の建設ならびに、使節団の支援により設立された先進学院についての記録として、特別に準備されたものです」と記しています。また、パンフレットは最後に「惟一館の完成は、本国での限りない関心と一層の支援が必要なこと、そしてこの国の人々や日本のユニテリアンに、より効果的な影響を与える時代が始まった事を示しています。米国ユニテリアン協会の保護の下、我々の活動で、人間の福祉以上に大事なものはありません。即ち、魂の無知、倫理的混乱と堕落、社会的無秩序から人を守ることです。それは合理的かつ生命体としての神、個人の魂を意識すること、精神的かつ倫理的規定、個人と社会を明確に認識することを意味します。実際、使節団は、宗教と道徳のために、西洋から日本へ送られた使者です。また物理学や力学的発明、産業などの新しい文明の重要性を説明すると、日本人はそれらを学び活用することを、心から望みます。」と結んでいます。

友愛会(後の総同盟。現在の連合)は昭和6(1931)年に惟一館を買収し、日本労働会館とします。その年の8月27日に行われた日本労働会館(旧惟一館)開館式で松岡駒吉理事長が報告した「財団法人日本労働会館設立経過報告書」は、「惟一館の歴史」で「惟一館は、自由基督教の伝道を目的とし、明治27年に建設されたものであるが、爾来40年間、日本の社会運動に非常な貢献をいたしました。我国の社会思想、社会運動は、この建物より出でたと云うも過言ではないのであります。即ち福沢諭吉、片山潜、安部磯雄、吉野作造の諸氏は、この惟一館と密接な関係を有し、自由主義、社会民主主義、無政府主義、共産主義等々の思想も、この建物を中心に転回いたしました。我国最初の無産政党たる安部磯雄氏等の社会民主党は、明治34年結党直後に解散を命ぜられましたが、その結党準備は此処で行われました。鈴木文治氏により大正元年8月、此処で創立された友愛会は、現在、日本労働総同盟として活動して居りますが、周知の如く我国労働組合の左、右、中間各派の主流は、労働総同盟より分裂したものであり、この各派組合を中心に、各無産政党が対立発生いたしました。この外、農民組合運動、労働者教育運動も、源を此処に発している」と記しています。