友愛労働歴史館は先達者のメッセージを読み取り、再発信します!

TEL.050-3473-5325

〒105-0014 東京都港区芝2-20-12 友愛会館8階

ニュース

「友愛労働歴史館の2021年を振り返って」、12月27日!

友愛会系労働運動の歴史資料館として2012年8月に新装オープンした友愛労働歴史館は、「先達者のメッセージを読み解き、再発信する」ことをスローガンに①展示会・講演会の活動、②資料の収集・管理、調査・研究の活動、③情報発信・PRの活動などに取り組んできました。しかし、2021年は新型コロナウイルスにより大きな制約を受け、2020年12月26日から2021年1月11日まで休館を余儀なくされました。その後も2月7日までの休館延長があり、ようやく同8日に再開することができました。

特別企画展として2020年12月から開催中だった富士社会教育センター企画展「労働運動と教育運動」は、2月8日の再開後、同28日まで開催。その後、3月8日から友愛労働歴史館企画展「鬣(たてがみ)を持つ男・西尾末廣―労働運動・政治運動に生きた生涯―」(2021.3.8~7.5)をスタートしました。この間、ユニテリアン教会・惟一館ゆかりの福澤諭吉生誕120年を記念し、特別企画展示「福澤諭吉とユニテリアン教会」(2021.2.1~2.28)も開催しています。企画展「西尾末廣」が終了した7月6日以降、当歴史館は臨時休館し、リニューアル工事に入って書庫と展示室の縮小・移転を行い、書庫横には資料閲覧室兼ミニ会議室を設けました。9月14日にリニューアルオープンした後は、常設展「日本労働運動の100年余」による展示会活動、各種資料の閲覧、問い合わせなどに対応してきました。

なお、友愛会創立100周年を記念し、2012年に制作した記念切手は、現在も1枚1000円(80円切手10枚、写真参照)で販売中です。

常設展「日本労働運動の100年余」の開催

友愛労働歴史館は2012年の新装オープン時、開館記念特別展「友愛会から連合へー日本労働運動の100年」(写真参照)を開催。その後、年2回の企画展と常設展を開いてきました。常設展「日本労働運動の100年余―友愛会・総同盟を中心とするー」(2013.03.18~)は、オープン以来の同一テーマ(友愛会から連合までの民主的労働運動の100年余を顕彰する)で開催し、適宜、展示・解説内容の手直しを行ってきました。

企画展の開催(一覧)

企画展は友愛会ゆかりの人々や団体を取り上げ、時期にあった開催を心がけてきました。例えば渋沢栄一を取り上げたのは、渋沢が副会長を務めた協調会の結成から100年後の2019年で、企画展「協調会結成100年―渋沢栄一と鈴木文治・友愛会―」を開催しました。

①「鈴木文治・友愛会と吉野作造」(2013年)

②「UAゼンセン中央教育センター 友愛記念館に観る民主的労働運動の歴史」(2013~2014年)

③「コンドルと惟一館、山口文象と青雲荘」(2014年)

④「同盟結成から50年、その今日的意義を探る」(2014~2015年)

⑤「日本野球の父、日本社会主義運動の父 安部磯雄」(2015年)

⑥「赤松常子―婦人運動・社会運動に生きた生涯―」(2015年)

⑦「全文協結成から60年、その今日的意義を探る」(2015~2016年)

⑧「総同盟結成から70年―いま労働組合主義について考える―」(2016年)

⑨「内ケ崎作三郎―教育者・牧師・政治家の生涯―」(2017年)

⑩「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017年)

⑪「戦後民主化のリーダー 片山哲」(2018年)

⑫「松岡駒吉―ひとすじに労働者の利益を守った男―」(2018年)

⑬「民社党結党60年―勤労国民政党の旗を掲げて―」(2019年)

⑭「協調会結成100年―渋沢栄一と鈴木文治・友愛会―」(2019年、写真参照)

⑮「日本のメーデー100年―自由と団結の旗のもと―」(2020年)、

⑯「総同盟・産別会議から新産別・総評へ―1946~1950年の労働運動―」(2020年)

⑰「労働運動と教育運動―富士社会教育センター企画展―」(2020~2021年)

⑱「福澤諭吉とユニテリアン教会」(2021年、特別企画展示)

⑲「鬣(たてがみ)を持つ男・西尾末廣―労働運動・政治運動に生きた生涯―」(2021年)

 

 

 

 

友愛労働歴史館は12月27日(月)まで開館し、28日(火)~1月4日(火)の間は休館いたします!

友愛労働歴史館は12月27日(月)まで開館し、常設展「日本労働運動の100年余―友愛会・総同盟を中心とするー」(2013.03.18~)の公開を行っています。書庫閲覧室(写真)も27日(月)までご利用することができます。

12月28日(火)より年末年始休館に入り、開館は年明けの2022年1月5日(水)となります。どうぞよろしくお願いいたします。新型コロナウイルス感染リスク低減のため当歴史館はマスク、検温計、アルコール消毒液などを用意し、見学者対応を行っています。

 

全体主義の定義、全体とは国家・民族・階級・宗教を指すのか!

2021年夏の連合・神津会長による日本共産党批判や国民民主党・玉木代表の全体主義発言で、全体主義とは何かが注目されました。国語辞書は全体主義をどのように定義しているのでしょうか。「広辞苑」は、「個人に対する全体(国家・民族)の絶対的優位の主張のもとに諸集団を一元的に組み替え、諸個人を全体の目標に総動員する思想および体制」と定義しています。

「ブリタニカ大百科事典」は、「個人の利益よりも全体の利益が優先し、全体に尽くすことによってのみ個人の利益が増進するという前提に基づいた政治体制で、一つのグループが絶対的な政治権力を全体、あるいは人民の名において独占するものをいう。歴史的にはナチス・ドイツ、ファシスト・イタリアなどのファシズム政治体制があげられるが、スターリニズムや毛沢東主義などを含むこともある。一党独裁、政権の不誤謬性、議会制民主主義の否定、表現の自由に対する弾圧、恐怖による警察政治、宣伝機関の独占、経済統制、軍国主義という共通点がある。(以下、略)」と解説しています。

私的(友愛労働歴史館・間宮悠紀雄)には「広辞苑」の定義を一部修正(階級、宗教を追加)し、「個人に対する全体(国家・民族・階級・宗教)の絶対的優位の主張のもとに諸集団を一元的に組み替え、諸個人を全体の目標に総動員する思想および体制」とすれば良いと考えます。

友愛労働歴史館は友愛会以来の人格の尊重、個人主義(反全体主義)、レクリエーション(再創造)の立場で、2012.8.1~2013.2.28の間に開館記念特別展「友愛会から連合へ―日本労働運動の100年」(写真参照)を開催。その後は常設展「日本労働運動の100年余―友愛会・総同盟を中心とするー」(2013.03.18~)を開催しています。

ユニテリアン大山郁夫(1880~1955)の没後66年、1955年11月30日!

66年前の11月30日、ジャーナリスト・社会運動家・政治学者として知られる大山郁夫(1880.9.20~1955.11.30)が死去しています。

友愛会系労働運動を顕彰する友愛労働歴史館には、戦前の左派無産政党・労働農民党委員長の大山郁夫の記録はありません。しかし、友愛会館の前身はユニテリアン教会・惟一館であり、大山は戦前の一時期、ユニテリアン教会員とされています。それ故、ユニテリアン教会を顕彰する友愛労働歴史館にとって、彼はゆかりの人と言えないこともありません。

大山郁夫がクリスチャンであったかどうかは不知ですが、ユニテリアン教会には通っていたようです。市川房枝(1893~1981、婦人運動家、政治家)は自伝『市川房枝自伝―戦前編』でユニテリアン教会時代を回想し、「アメリカ人牧師のほか、早稲田大学教授であった内ヶ崎作三郎、第一高等学校教授の三並良、小説家の沖野岩三郎の諸氏が牧師として説教していた。会員には、安部磯雄、大山郁夫、鈴木文治、松岡駒吉、佐々木ふさ氏らがいた」と記しています。

当時、ユニテリアン教会には多くの人々が出入りしていたようです。歴史館紹介スライド「ようこそ友愛労働歴史館へ」は、教会員について「政界に進んだメンバーに安部磯雄、小山東助、星島二郎、永井柳太郎、内ヶ崎作三郎、河上丈太郎、大山郁夫、市川房枝らがいる。学校教育・文学では岸本能武太、村井知至、戸板関子・武田芳三郎、今岡信一良、内藤濯、ささきふさ(大橋房子)、沖野岩三郎、加藤一夫、坪田譲治らがいる」と紹介しています。今日は大山郁夫没後66年です。

なお、大山郁夫の脳は死後、ガラス器にホルマリン漬けされ、東京大学医学部標本室に桂太郎・浜口雄幸・内村鑑三・夏目漱石・横山大観らとともに並べられているという。

メールレポート「友愛労働歴史館たより」第170号を掲載いたします!

友愛労働歴史館が情報提供のためインターネット上で発信しているメールレポート「友愛労働歴史館たより」第170号(2021.11.15)を掲載いたします。

<メールレポート「友愛労働歴史館たより」第170号(2021.11.15)>
1.友愛労働歴史館新事務局長に藤吉大輔氏が就任、11月10日・日本労働会館理事会!
2.菊田一夫の詩「民主社会党におくる」を展示中!
3.労働資料協の2021年度定期総会がWEB形式で開催、11月9日!

菊田一夫(劇作家・作詞家)の詩「民主社会党におくる」(1962(昭和37)年4月23日)を掲載します!

友愛会系労働運動の歴史資料館である友愛労働歴史館には、支持協力関係にあった社会民衆党(1926年、安部磯雄・片山哲らが結党)から民社党(1960年。西尾末廣・曽袮益らが結党)までの資料も保管されています。その一つに旧民社党から寄贈された菊田一夫(劇作家・作詞家)の詩「民主社会党におくる」があります。この「民主社会党におくる」(菊田一夫)を紹介いたします。

友愛労働歴史館が月刊『連合』10月号(渋沢栄一特集号)に登場しました!

友愛労働歴史館が連合(日本労働組合総連合会)の機関誌・月刊『連合』10月号(NO.390)で紹介されました。月刊『連合』10月号(表紙写真参照)は「渋沢栄一×労働組合」の特集を行っており、当歴史館も取材を受けました。

これは当歴史館が2019年に協調会結成100年を記念した企画展「協調会結成100年―渋沢栄一と鈴木文治・友愛会―」(2019.7.4~12.24)を開催していたことによります。同企画展は第1部「協調会27年略史」、第2部「協調会と渋沢栄一・添田敬一郎」、そして第3部「渋沢栄一と鈴木文治・友愛会」の構成でした(チラシ写真参照)。

月刊『連合』10月号は「渋沢栄一と労働組合の数奇な関係」のタイトルで4頁に亘って「渋沢栄一×労働組合」論を展開し、渋沢と労働組合をつないだものは「労使は人格において対等であるという『人格主義』の考えが根底にあった」からと記しています。

友愛労働歴史館の書庫・資料閲覧室を利用できます!

友愛労働歴史館(友愛会館8階)は9月14日(火)のリニューアルオープンに合わせ、展示室横に資料閲覧室兼ミニ会議室を設けました。ここは友愛労働歴史館旧研修室で、新たに移動式書庫と資料閲覧室を設置したものです。

閲覧コーナーは2名利用が可能ですが、原則1名利用としています。また、閲覧者は資料・書籍を自由に閲覧することができますが、資料保全のためコピーは原則禁止。ただ、相談によりデジカメ、スキャナーによる複写は可能です。E―Mail  yuairodorekishikan@rodokaikan.orgで担当者にご相談ください。

友愛会系労働運動の歴史資料館である友愛労働歴史館は、主な資料として①友愛会から同盟までの民主的労働運動、②社会民衆党から民社党までの民主的社会主義運動、③ユニテリアン教会・惟一館ゆかりの社会運動、に関する書籍その他の資料を所蔵しています。

友愛労働歴史館がリニューアル・オープン、9月14日(火)!

休館中の友愛労働歴史館は9月14日(火)、リニューアル・オープンいたします。開会時間は平日10:00~17:00で、土日・休祝日は原則、休館となります。

友愛労働歴史館は2012年の再オープン以来、常設展「日本労働運動の100年余―友愛会・総同盟を中心とするー」(2013.03.18~)と年2回の企画展を開催してきました。今回のリニューアルにより展示室が縮小されたため今後は常設展「日本労働運動の100年余―友愛会・総同盟を中心とするー」を中心とする展示会活動となります。

なお、展示室に付属する資料閲覧室は資料整理の関係で利用開始が9月27日(月)からとなります。この日は財団法人日本労働会館の開館式が行われた1931(昭和6)年9月27日から90年となります。どうぞよろしくお願いいたします。

友愛労働歴史館はリニューアル工事中、再開は9月14日(火)を予定!

友愛労働歴史館は7月6日(火)から臨時休館に入り、展示室のリニューアルや書庫の移転作業に取り組んできました。書庫の移動棚や展示室の棚に保管していた各種資料(書籍、ビラ・チラシ、機関紙・誌、肖像画、組合旗など)は地下倉庫に移すとともに、一部は床に仮置きしました。

現在、これらの書籍・資料を新たに設置した移動式書庫・固定収納棚(旧友愛労働歴史館研修室)に戻す作業に取り組んでおり、9月10日(金)頃までに終了する予定。その後、展示室の準備を行い、再開は9月14日(火)を予定しています。

なお、今回のリニューアルで展示室が縮小されたため、今後の展示会活動は原則、常設展が中心となります。友愛労働歴史館は2012年の再オープン以来、展示室(写真参照)で常設展「日本労働運動の100年余」と企画展(年2回)を開催してきました。しかし、今後はこれを見直して常設展「日本労働運動の100年余―友愛会・総同盟を中心とするー」を中心に開催いたします。どうぞよろしくお願いいたします。