財団の業務見直し・改修工事にともない、友愛労働歴史館の研修室は昨夏に廃止され、会合可能なスペースは書庫内の閲覧室(8人まで)のみとなりました。。当館見学とあわせて研修行事をご計画の方には、同建物内(9階)の友愛会館会議室の利用をおすすめしています。
150人規模の大会議室から30人規模の小会議室まで、午前・午後・夜間(21時まで)の時間帯で貸し出されています。
詳しくは株式会社友愛会館へ電話にておたずねください(TEL 03-3453-5381)。
TEL.050-3473-5325
〒105-0014 東京都港区芝2-20-12 友愛会館8階
財団の業務見直し・改修工事にともない、友愛労働歴史館の研修室は昨夏に廃止され、会合可能なスペースは書庫内の閲覧室(8人まで)のみとなりました。。当館見学とあわせて研修行事をご計画の方には、同建物内(9階)の友愛会館会議室の利用をおすすめしています。
150人規模の大会議室から30人規模の小会議室まで、午前・午後・夜間(21時まで)の時間帯で貸し出されています。
詳しくは株式会社友愛会館へ電話にておたずねください(TEL 03-3453-5381)。
日程は2022年7月21日(木)~22日(金)、(場所:JAM西日本会館、時間:10:00~16:00)
の二日間の短期間開催であったが、労使研、民社協会、各産別(加盟組合含む) 組織関係者36名、大学教員など一般参加者7名、総員43名の皆様が来場されました。
展示のあらましを紹介しますと、
戦前、大阪・関西を中心に友愛会・総同盟の労働運動に取り組んだ西尾末廣。戦後は日本社会党の結成を主導し、片山内閣の官房長官を務めます。逆境にあってもぶれない姿勢と風貌から西尾末廣は風雪の人、百折不撓の人、鬣(たてがみ)を持つ男と呼ばれました。
自ら結党した日本社会党の容共・反米主義を批判した西尾末廣は、1960年に民社党を結党するなどその姿勢は一貫して反共主義・反全体主義でした。2021年は西尾末廣(1891.3.28~1981.10.3)の生誕130年、没後40年。友愛労働歴史館はこれを記念し、企画展「鬣(たてがみ)を持つ男・西尾末廣―労働運動・政治運動に生きた生涯―」(2021.3.8~7.5)を開催したものを、関係の深い関西・大阪で再展示しました。
第1部 風雪の人・西尾末廣―1891年~1981年―
戦前期、友愛会・総同盟系の労働運動で活躍する一方、大正15年の社会民衆党にも参加し、日本で初めての無産政党出身政治家となった西尾末廣。戦後は日本社会党や民社党の結党を主導し、革新系を代表する政治家として生きた西尾末廣の90年の生涯を、写真や解説パネルで紹介しました。
第2部 百折不撓の人・西尾末廣―労働運動に生きて―
戦前期、友愛会・総同盟系労働運動は非合法下、国家権力の弾圧を受ける一方、共産主義者や無政府主義者との戦いにも翻弄されます。苦しい戦いの中、労働組合主義者・西尾末廣はぶれることなく己を貫き通し、百折不撓の人と呼ばれました。第2部は労働運動家・西尾末廣を紹介しました。
第3部 鬣(たてがみ)を持つ男・西尾末廣―政治運動に生きて―
戦後、政治運動へと軸足を移した西尾末廣は、日本社会党や民社党の結党を主導しています。冤罪事件などでも自らの主張を貫き通す一貫した姿勢と、その風貌から西尾末廣は鬣(たてがみ)を持つ男と呼ばれました。第3部は政治家・西尾末廣について、写真や解説パネルで紹介しました。
昨年、西尾末廣の生誕130年、没後40年を記念して開催した企画展「鬣(たてがみ)を持つ男 西尾末廣 労働運動・政治運動に生きた生涯」は、新型コロナウイルスの影響で見逃した方も多いと思われます。
このたび、労使関係研究協会関西支局との共催により、出張展示が決まりました。会場は展示専用施設ではありませんが、可能な限りの再現をめざします。
会期 2022年7月21日(木)~7月22日(金)
両日とも10時から16時
会場 JAM西日本会館 6階講堂 大阪市西区土佐堀1-6-3(地下鉄肥後橋駅より徒歩6分)
鬣(たてがみ)を持つ男 西尾末廣 労働運動・政治運動に生きた生涯
第1部 風雪の人・西尾末廣 -1891年~1981年-
第2部 百折不撓の人・西尾末廣 -労働運動に生きて-
第3部 鬣を持つ男¥西尾末廣 -政治運動に生きて-
地元関西の皆様、どうぞお出かけください。
1894(明治37)年3月25日、米国ユニテリアン協会により東京・芝にユニテリアン教会・惟一館(設計:ジョサイア・コンドル)が建設されました。現在の友愛会館・日本労働会館です。献堂式には福澤諭吉や横井時雄らが祝辞を寄せています。
ユニテリアン教会は“至誠・正義・雍穆”を標語に、世界四大聖人(ソクラテス、釈迦、キリスト、孔子)の肖像を掲げ、教会長に仏教徒を招聘するなど開かれた姿勢を示しました。
米国ユニテリアン協会のクレイ・マッコーレイ牧師は、この惟一館を拠点にユニテリアン・ミッション(自由の拡大、社会問題の解決)に取り組みます。このため惟一館にはユニテリアン・ミッションに共感した多くの人々が集まりました。
その一人、安部磯雄(日本野球の父)により1898(明治31)年に社会主義研究会(後の社会民主党)が創られます。これにより惟一館は日本社会主義運動発祥の地となり、安部は日本社会主義運動の父と呼ばれました。1912(大正元)年にはユニテリアン教会の鈴木文治が友愛会(現連合)を創立したことにより惟一館は日本労働運動発祥の地となり、鈴木は日本労働運動の父と呼ばれました。
友愛会館(東京芝。旧ユニテリアン教会・惟一館)の敷地の一角にあり、一般財団法人日本労働会館(宮本礼一理事長)が管理する①「日本労働運動発祥之地」石碑と②ユニテリアン教会・惟一館煉瓦塀跡がこの程、「日本労働遺産」第一号に認定されました。
これは1月13日(木)に開かれた日本労働ペンクラブ総会(山田計一代表、植木隆司事務局長)において認定されたもので、認定趣旨は「日本の近代的労働運動発祥の地に関する石碑と遺構」。認定された遺産は「日本労働運動発祥之地」石碑と、惟一館(初期労働会館)の煉瓦塀の一部と煉瓦です。
当日は日本労働ペンクラブから徳田孝蔵日本労働会館理事(友愛労働歴史館館長)に「労働遺産」認定証と認定盾が贈呈されました。
1月5日は小説家・ユニテリアン教会牧師の沖野岩三郎(1876.1.5~1956.1.31)の生誕日で、本年は生誕から146年となります。
沖野岩三郎は1876年に和歌山県で生まれ、1904年に明治学院神学部に入学し、1907年に新宮日本基督教会牧師となり、1917年に上京し、1918年に東京芝の三田統一基督教会(現在の友愛会館)の牧師となります。沖野は牧師をしながら小説を書き、牧師作家と呼ばれたそうです(写真の左端が沖野岩三郎、前列に市川房枝、松岡駒吉ら。写真は市川房枝記念会女性と政治センター)。
この頃、統一基督教会には市川房枝(婦人運動家、友愛会書記、戦後参議院議員など)や大山郁夫(1880.9.20~1955.11.30。ジャーナリスト・社会運動家・政治学者)らが出入りしていたとされます(『市川房枝自伝』)
友愛会系労働運動の歴史資料館として2012年8月に新装オープンした友愛労働歴史館は、「先達者のメッセージを読み解き、再発信する」ことをスローガンに①展示会・講演会の活動、②資料の収集・管理、調査・研究の活動、③情報発信・PRの活動などに取り組んできました。しかし、2021年は新型コロナウイルスにより大きな制約を受け、2020年12月26日から2021年1月11日まで休館を余儀なくされました。その後も2月7日までの休館延長があり、ようやく同8日に再開することができました。
特別企画展として2020年12月から開催中だった富士社会教育センター企画展「労働運動と教育運動」は、2月8日の再開後、同28日まで開催。その後、3月8日から友愛労働歴史館企画展「鬣(たてがみ)を持つ男・西尾末廣―労働運動・政治運動に生きた生涯―」(2021.3.8~7.5)をスタートしました。この間、ユニテリアン教会・惟一館ゆかりの福澤諭吉生誕120年を記念し、特別企画展示「福澤諭吉とユニテリアン教会」(2021.2.1~2.28)も開催しています。企画展「西尾末廣」が終了した7月6日以降、当歴史館は臨時休館し、リニューアル工事に入って書庫と展示室の縮小・移転を行い、書庫横には資料閲覧室兼ミニ会議室を設けました。9月14日にリニューアルオープンした後は、常設展「日本労働運動の100年余」による展示会活動、各種資料の閲覧、問い合わせなどに対応してきました。
なお、友愛会創立100周年を記念し、2012年に制作した記念切手は、現在も1枚1000円(80円切手10枚、写真参照)で販売中です。
常設展「日本労働運動の100年余」の開催
友愛労働歴史館は2012年の新装オープン時、開館記念特別展「友愛会から連合へー日本労働運動の100年」(写真参照)を開催。その後、年2回の企画展と常設展を開いてきました。常設展「日本労働運動の100年余―友愛会・総同盟を中心とするー」(2013.03.18~)は、オープン以来の同一テーマ(友愛会から連合までの民主的労働運動の100年余を顕彰する)で開催し、適宜、展示・解説内容の手直しを行ってきました。
企画展の開催(一覧)
企画展は友愛会ゆかりの人々や団体を取り上げ、時期にあった開催を心がけてきました。例えば渋沢栄一を取り上げたのは、渋沢が副会長を務めた協調会の結成から100年後の2019年で、企画展「協調会結成100年―渋沢栄一と鈴木文治・友愛会―」を開催しました。
①「鈴木文治・友愛会と吉野作造」(2013年)
②「UAゼンセン中央教育センター 友愛記念館に観る民主的労働運動の歴史」(2013~2014年)
③「コンドルと惟一館、山口文象と青雲荘」(2014年)
④「同盟結成から50年、その今日的意義を探る」(2014~2015年)
⑤「日本野球の父、日本社会主義運動の父 安部磯雄」(2015年)
⑥「赤松常子―婦人運動・社会運動に生きた生涯―」(2015年)
⑦「全文協結成から60年、その今日的意義を探る」(2015~2016年)
⑧「総同盟結成から70年―いま労働組合主義について考える―」(2016年)
⑨「内ケ崎作三郎―教育者・牧師・政治家の生涯―」(2017年)
⑩「賀川豊彦と友愛会・総同盟」(2017年)
⑪「戦後民主化のリーダー 片山哲」(2018年)
⑫「松岡駒吉―ひとすじに労働者の利益を守った男―」(2018年)
⑬「民社党結党60年―勤労国民政党の旗を掲げて―」(2019年)
⑭「協調会結成100年―渋沢栄一と鈴木文治・友愛会―」(2019年、写真参照)
⑮「日本のメーデー100年―自由と団結の旗のもと―」(2020年)、
⑯「総同盟・産別会議から新産別・総評へ―1946~1950年の労働運動―」(2020年)
⑰「労働運動と教育運動―富士社会教育センター企画展―」(2020~2021年)
⑱「福澤諭吉とユニテリアン教会」(2021年、特別企画展示)
⑲「鬣(たてがみ)を持つ男・西尾末廣―労働運動・政治運動に生きた生涯―」(2021年)