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コンドルの作品としては「特異な存在」とされたユニテリアン教会・惟一館(現友愛会館)!

コンドルの作品としては「特異な存在」とされたユニテリアン教会・惟一館(現友愛会館)!

今年が没後100年の建築家ジョサイア・コンドル(1852.9.28~1920.6.21)は、その生涯で多くの作品を残しています。都内で現存するコンドル作品には文京区湯島の岩崎邸、港区三田の綱町三井俱楽部、品川区東五反田の旧島津侯爵邸(清泉女子大学本校舎)などがあります。

友愛会誕生の地、ユニテリアン教会・惟一館の建設と同じ1894(明治27)年に作られたのが神田青年会館(YMCA会館)、三菱一号館(現三菱一号館美術館)、海軍省本館です。これらの作品の中でも同じキリスト教会の神田青年会館と比べてみると惟一館は、特異なデザインとされます。

『ジョサイア・コンドル建築図面集』(編集:河東義之)は、惟一館について「和風の外観は、彼の作品の中では特異な存在」と記しています。また、河東義之氏は「和風の外観は、コンドルの意志ではなく、自主性を強調したユニテリアン教そのものの方針に従ったものであった」と記述しています。一方、建築史家の藤森照信氏は惟一館について「和洋折衷のミョウチクリンな建物」と評しています。

この点を明らかにしたのがユニテリアン研究の第一人者、土屋博政氏(慶応義塾大学名誉教授)です。土屋博政氏は惟一館のクレイ・マッコーレイ(1843.5.8~1925.11.25)牧師の1911年10月26日の手紙を読み解き、惟一館をデザインしたのがマッコーレイ牧師であり、そこには「東西宗教文化の融合の理想が込められている」と解説しています。

マッコーレイ牧師の手紙には、「惟一館は私自身の企画とデザインによっています。建築士は、それが1894年に建設されていた時、自分はただマッコーレイさんが描かれたデザインを実行可能な図面にするだけでした、と言って私を褒めて下さいました。ですから惟一館は私たちのミッションの仕事を達成する上で有効な道具になってくれる私の希望の子なのです。」(土屋博政氏訳)と記されていました。

 

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